「週4時間」だけ働く。/夢のようだけどうまく取り入れてみたいやりかた
いろんな事象が、80:20の割合で説明できるという「パレートの法則」という考え方がある。売り上げの上位2割の顧客が売り上げのほとんどを構成、とか、あるサービスで実際に使われているのは2割とか。
そういう感じで、自分の仕事のなかで本当に重要な20%を見極めてみたらどうなるだろうか。ゼロベースで点検し、思い込みを外して、本当にやるべきことだけにフォーカスするというアイディアを得た。これは試してみようと思う。
その他印象に残った箇所は、有名人にアポイントやコメントを依頼するワークでのチャレンジ。同様に知らない人に電話番等を聞くなどのワークでも、心的ハードルを下げたり、自分に限界を設けない、思い込みを外すなどのマインドセットの変更についても触れられている。
人から嫌われないためだけにやっていないか、とか、ちょっとしたためらいが邪魔していないか、とかいう点も自分にとってはチェックポイントとして機能しそうだ。
スーパー合理的なモードになって、週4時間的な発想で仕事にあたって、せめて1日5時間くらいに業務をおさめられたらな、と思う。うん、一日5時間を実現可能な目標として設定してみよう。
書けばチャンスがやってくる!/ミーニング・ノート 1日3つ、チャンスを書くと進む道が見えてくる
自分の身に起きていること全てを「ラッキー化」してみよう、という実験。
どうやら、感受性の強い人は「目にうつるすべてのものはメッセージ」って感じで、五感も六感も使って感じて考えているようだ。断片をつないで世界を大きく把握しようとするイメージだ。
さて、この「ミーニング・ノート」というノートづくりを提案する著者が伝えているのは「実は日常の中にチャンスがありますよ」ということ。日常で起きていること、感じたことをちゃんと振り返って、意味づけしていくことで、自分が本当は何をしたいのか、目指すべきゴールは何なのかをクリアにできると言う考え方だ。
(ウィークリーページの書き方)
毎日、3つチャンスを「出来事+意味付け」というかたちで書く。
願いが浮かんだら、願い欄に現在完了形で書く。
1週間分のチャンスから、大切な物を選んで印をつける。
つながりを見つけたら線を引く。
(戦略ページの書き方)
自分自身について
縁について
チャンスのつながりについて
→週末に上記3項目について、発見したこと、行動すると決めたことをかく。
(マンスリーページの書き方)
一ヶ月のチャンスから、大切なものを選んでできごとを核。
「つながり」を見つけたら線を引く。
(年末)
一年の振り返り
来年の予感
3種類のチャンスを知る
キラキラチャンス
わらしべチャンス
スパイシーチャンス
チャンスのつながりとは何か
チャンスについて大切なことを説明します。チャンスは次のチャンスへとつながっていきます。
無意識→認識→コントロールで意味付け
ノートに書く(=言語化して認識する)ノートを見返す(=学んでコントロールしていく)「書く」ことで、今まで無意識に通り過ぎていた出来事や自分の意味付けを確認します。
ノートは多角的な分析ができるデータベース
自分の強みは何か?どんな生き方をしたいとお思っているのか?どんな人と縁があるのか?
「今」と「過去」と「未来」が変わる
毎日チャンスを書いていると、今までなんとも思っていなかった出来事が、実は「チャンスだったんだ!」と気づくようになります。そうそうると、日常の中で、「あ、これもチャンス!」とワクワクすることが増えていきます。
意味付ける価値の種類は5つ
1気づき、2学び、3決めたこと、4よかったこと、5予感
ネガティブな出来事自体を肯定してみる
一週間分のチャンスを見返して、大切なものを3つ選んで印をつける
つながりを見つけたらラインをひく
優先順位がはっきりしてくると、それに関わるアンテナが高まり、チャンスを掴むスピードも高まってきます。
戦略ページを使ってインスピレーション
スパイシーチャンスのモヤモヤが残る時は、
自分でコントロールできることに焦点をあてる
事実と主観をわけて考えてみる
ゴールがクリアになり、自分が何者でどこに向かいたいのか、がはっきりすれば、人生を意欲的に有意義に生きられるというものだろう。
日常から「特記事項」をピックアップして、インデックスをつけて掘り下げる。月単位でやって、年単位でも行う。日刊自分自身を月刊自分自身、年間自分自身と編集しなおしながら、自分の輪郭をくっきりさせる感じ。
人格改造も能力アップも思いのまま!心の声=セルフトークを書き換えたら?/セルフトーク超入門 シャド・ヘルムステッター
どんなにポジティブな家庭に育ったとしても、頭の中はネガティブなセルフトークでびっしり、というのが基本だそうで。じゃ、それを入れ換えたらどうなるか?っていうと…
こんな人に:
自信がない人
気づくと「どうせ…ない」「どうせ…ダメ」が頭の中に響いちゃう人
効果:
ポジティブで元気な人になれる
健康になれるかもしれない
嫌なこと言われても平気!鉄のメンタルになれるかもしれない
ポイント:
(以下「セルフトーク超入門」より)
すべての人は生まれたときからずっと「プログラム」され、そのプログラムにしたがって人生を送る。
生まれた瞬間から、聞くこと、考えること、声出して言うこと、心の中で言うことはすべて、一時的に脳に保存される。
受け取ったメッセージを繰り返すたびに、それは脳に組み込まれる。
どんなにポジティブな家庭でそだったとしても、あなたが受け取ったプログラムの77パーセント以上はネガティブである。
受け取ったプログラムを保存する脳の部位は、それが真実かどうかを識別することができない。
どんなにネガティブで役に立たないプログラムを持っていても、それを変えることは可能である。だから、それをよりポジティブで成功志向のプログラムと置き換えることができる。
ネガティブなセルフトークとは
うまくいかないという視点で考えたり言ったりする全てのこと
強みではなく弱みに意識を向けて考えたり言ったりする全てのこと
世の中を問題に満ちた場所とみなして考えたり言ったりする全てのこと
自分が何かを成し遂げるのを妨げる方向で考えたり言ったりする全てのこと
ネガティブなセルフトークは有害無益
ネガティブなセルフトークは致命的な悪習慣
セルフトークを監視する
有害でネガティブなことを思ったり言ったりしていると気づくたびにポジティブな表現に言い換えよう
ポジティブなセルフトークを練習しよう
毎日セルフトークを練習していると、新しいセルフトークは自然に声に出して話すことができる新しい言葉になる。その新しい言葉は新しい生き方につながり、あなたの将来の選択の全てに影響をおよぼす。
著者はポジティブなセルフトークにより25kgもやせたのだとか。雨の日もいやじゃなくなり、いやなことを言われても気にならなくなったそう。
そんなに簡単なことなの?と拍子抜けするような内容だったけど、たしかに気づくとネガティブなフレーズが頭のなかをループしていることがある。ネガティブなマインドになってる、と気づいて、パタンとポジティブに裏返す。その地道な繰り返しが人生を行きやすくしてくれるってことだ。
見方によっては、なんとなくマインドフルネスとか仏教とかそういうのの修行に似ている気もする。
人に好かれるための奥義!? 人望が集まる人の考え方 レス・ギブリン
原題は、'How to have confidence and power indealing with people' だから、人と関わりあうにあたって、自信と力を持つ方法といったところ。その奥義?はシンプルでちょっと照れ臭い感じ…
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こんな人に:
人に好かれたい人。
コミュニケーションに自信がない人。
効果効能:
効くかどうかは別として、本書の内容を知っているということが「お札(フダ)」になりそう。
ポイント:
要は相手が求めているものを与える。そしてそれはだいたいの場合、承認。
大切なのは、他人とうまくやりながら、満足感を得、相手の自尊心を満たす方法を見つけること。
専門技術より人間関係に長けた人が成功する。人との関わり方の基本を理解すれば小手先のテクニックは不要だ。
全ての人は、自分本意、自分に関心、自分が重要と感じたい、他人に認められたい。
自己中心的な人は自尊心が高いのではなく、低すぎる。自尊心を満たしたいという思いは、空腹を満たしたいと思いと同じくらい自然で普遍的。
相手の自尊心を満たせば、人間関係はうまくいく。
気むづかしい人には=褒め言葉。その人が自分を好きになる手伝い。
全ての人は自分の価値を確認するのを他人に手伝って欲しい。
相手を重要な存在とみなす。
相手に注目する。
相手にいばらない。
相手の間違いを指摘しない。好印象を与えるために自分のすごさをひけらかす必要はない。相手に感銘を与える効果的な方法は、自分が相手に感銘を受けたことを伝えることだ。
相手を軽んじ、存在な態度をとって、自分の重要感を見たそうとしてはいけない。
大人であれ子どもであれ、もっと相手に注目しよう。そうすれば相手の重要感を満たすことができる。
礼儀正しく。
他人が重要な存在であることを肝に銘じよう。誠意は必ず相手に伝わる。
人間は相手の行動と態度に対して同じように反応するという心理学の法則がある。あなたが微笑めば相手も微笑む。
相手の怒りを鎮めるには、声の調子を下げよう。
熱意は人から人へと伝染する。
自信満々に振舞う。自信に溢れた態度が人をひきつける。
相手に美徳を身につけさせるには、その美徳を相手に期待すること。
自分がのぞむ主音で会話をはじめる。
「この話し合いがどんな展開になることを期待しているのか」を意識する。自問する。
他人をけなす人は悪い印象を与える。
人をひきつける条件=相手を受け入れる、相手を認める、相手を尊重する。
自分のことを相手が好んでいるという前提で接する。相手が自分を好むと信じる。
心の底から微笑む。
相手に意見をのべさせる、勝とうとしない。
毎日心から褒める。相手の向上を願う。
笑顔、ありがとう、名前を言う。
笑顔、ありがとう、褒める、礼儀正しく。相手を尊重する…ってそんなことでいいのか?と思うが、こういう風に普通に「感じいい人」でいることが、結構難しいのかもしれない。できない上司の悪口だったり、無意識で部下には偉そうに接していたり。これからの時代「ちゃんづけ」なんてもってのほか、誰に対しても敬語でディーセントに振舞わなきゃいけないわけだから、このくらいでちょうどいいのかも。
相手のメンツを潰さない、など、昭和?とも思える内容だが、案外人間はこんなものなんだろう。
でも、著者が言うとおりにするとなると、こんなに他人に気を使いまくって、自分はストレスたまりそう。そして、自分の意思はどこに行くんだろうとちょっと思った。家族や友人にもこの姿勢でいくとしたら我慢2000%ではないか?
行動しないことでむしろ存在感が増す?「しない」の効用/「無為」の技法 ダイアナ・レナー スティーブン・デスーザ 日本実業出版社
場の作り方、未来型の組織について考えさせられる一冊。不確定な時代を生きるためのヒント?になるかもしれない。
こんな人に:
仕事しすぎる人。残業多い人。
詰めが甘い同僚が嫌いな人。
人の話が聞けない人。人の話をつい奪ってしまって嫌われるひと。
効果効能:
「いろいろやらない方がコスパいいよ!」っていう衝撃の事実に気づく。
現代における無為の実践法を知る。
自分的持ち帰りポイント:
役割と自分自身を区別できなくなると、人は役割以外の自分を犠牲にして、仕事に過剰にのめり込みやすい。
「ない」を需要する力=待つ、耐える、観察する、耳を傾ける=ネガティブケイパビリティ=ただ反射的にリアクションしたくなる恒常的なプレッシャーに負けず、変化に対して身構えずに対峙する力。
ただ「在る」。
「沈黙は、私たちの努力や意思を抱きとめるゆりかごのようなものだ。沈黙の懐の広さがあるからこそ、私たちは自分の仕事に専念しつつも、日々の慌ただしさに追われて背を向けている世界との繋がりももっていられる。沈黙は自由を得るための魂の休息だ」(デイビッド・ホワイト)
「聞くことに徹する方が得るものが多かったーーと私は言った。昔なら考えられなかったほど、多くのことに気づいた、と。」(レイチェル・カスク)『トランジット』
解決しようとせず、意見しようとせず、結果をコントロールしようとせず、ただ本質を聞き取ろうとする力。
抵抗をやめ、全てを掌握していたい欲求を手放せば、新しい可能性を信じてオープンに向き合うことができる。
「長く学んできた知識を手放すには時間がかかる」。(セネカ)
「アボリジニの人々は早くから聞く力を身につけてきました。きくことができなければよい生き方をすることも、人の役に立つ生き方をすることもできません。私たちは聞くことで学のぶのです。質問することではなく。観察し、耳を傾け、十分に待ち、そして初めて行動を起こします。こうしたやり方をアボリジニは4万年以上も伝承してきたのです」
言葉を押し出さず、発言したいという衝動も介入させず、相手にしっかりと関心を向けて聞く。それによって、自分がいる環境にプラスの作用が生じる。
指揮者がオーケストラと観客双方の様子をしっかり聞く姿勢をもっていれば、耳を傾けるものどうしの一体感が生まれる。
アンハリードカンバセーション。
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コントロールフリークにならずに、ニュートラルな状態で落ち着いて対応できる人になるために。傾聴の重要性が繰り返し述べられている。
タバコ部屋もなくなった今。「社内の重要情報を知らない」状態を平常心で過ごすために:「無知」の技法 スティーブン・デスーザ、ダイアナ・レナー 日本実業出版社
ビジネスパーソンにとって、情報は力である。人は「知らない」状態を恐れ、わかりやすさを求め、明確であることを好むが、果たしてそれが正しい姿勢なのだろうか?
こんな人に:
自然体で仕事したい人。
部下や上司に対して「こんなことも知らんのか!」と怒りがわく人
効果効能:
「知らない」状態をポジティブに捉えられる。
知ってることでいばらない謙虚さが身に付く。
他人の「知らない」状態に腹を立てなくなる。
新鮮な目で物事を見られるようになる。
自分的持ち帰り:
人間は、神経学的に、予測のつかないものをさけ、確実なものを好む、という前提。
「知ってることはいいことか?」という問い。
知っていること、は常に変化する、という事実。
固定された思考回路<成長する思考回路。
知らないという闇は新たな光を呼び込む自由と光を差し出している。
矛盾や曖昧さをも楽しめる開かれた心で、黒か白かを決めない中庸の生き方をしていけばいいのです。(ペマ・チョドロン)
「ない」を需要する能力=ネガティブケイパビリティ。
グラミン銀行=何も知らなかったからこそ、挑戦できた。これまで培った経験や知恵を捨てるのではなく、それを新鮮な視点を塞ぐ壁にしてはいけない。
「手放す」ことの重要性。
真に優れた学者、真に優れたリーダーならば、既存の知識を「疑う」という行為を楽しむ。
知力だけに頼るのではなく、使える感覚ーー視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚ーーを通じて情報を集める。
沈黙のための場をつくる。
4つの聞き方。(U理論)
問いかける。
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もし、あなたが企業で働くビジネスパーソンだったら「社内の重要情報」を知らないことによる不安といったらないだろう。言ってみれば人は「情報」を制するために出世をめざすと言っても過言ではない。
リモートワークが増え、タバコスペースでの雑談はおろか、誰がどのマネジャのフォロワーなのかも見えにくくなった今。「知らない」ということを強みにでき、「知らない」こと、とは何なのかを「知っている」としたら。少し気が楽になるんじゃないかな。知識だけじゃなくって、フレッシュな心で。あえて無知な人になって、空気を読まずにポーンと言った意見がとおったら、爽快だと思う。
読書を仕事に活かしてる人って?/明日の自分が確実に変わる10分読書 吉田裕子 集英社
「10分読書」 というが、小学校の朝の読書タイムのように時間を区切った読書をすすめているわけではない。
こんな人に:
そもそもビジネスに役立つはずの読書だが、読む意欲がない、読む時間もない人。
読書は気になるし本読んでるとかっこよさげだし、いろいろためになりそうだけど、コスパ悪いよねと思っている人。
効果効能:
読書のハードルを下げてくれる
読書の効能を明確に知らせてくれる=モチベーションが上がる
自分的持ち帰りポイント:
- 読書は聞く力、語彙力、客観力、想像力が身に付くということの再確認。
- フロー/ストックとエモーショナル/ロジカルの縦横軸での読書カテゴライズ。
- この本から何を得たいか、を明確化して読む、ことの効果再確認。
- 自分自身と関連づけて読む、という意識の重要性。
著者によると読書の定義はただひとつ「言葉を読むことによって自分の世界を広げること」だそう。そう言われると、読み散らかしても、自己啓発本を立ち読みしただけでも自信を持って「読書しています」と言えるというもの。→ハードル下がる。
読み切らねばならない、この本は読んでいなくてはいけない、読んでいなくては恥ずかしいなどといった、読書にありがちなねばならぬ幻想から開放してくれるところが、この本の効能の一番大きいところ。しかも、著者は東大卒の塾講師。自らも、読書によって「学ぶ力」そのものも培ったのだそう。
本書のなかで、著者はさまざまな表現や体験談で、読書がもたらす豊かさを表現する。わたしも同様に感じつつ、これまで自分の読書体験が何を私にもたらしてきたかを言語化したことはなかった。
例えば、相手の話をあるいは塾講師の話を聞き取るためにも語彙が必要であり、つまり、聞く力、理解する力、共感する力にも読書は大きく影響する、とも。コミュニケーションの入り口にさえも読書は効くというわけだ。
著者は読書のコスパの良さにも言及。たくさん読んでるし、読めてると言う人もさらっと読めば「我が意を得たり」という気持ちになるだろう。