ビジネスパーソンのための読書、仕事の作法

企業で働く管理職が、サラリーマンにとって役に立ってためになる読書のかたちとビジネスパーソンとしての生き残り術を考え、紹介します。

それってまさに成熟社会じゃないかな

コロナの件があって、日本は急速に成熟社会の方に舵を切り始めている気がする。だいたい、東京でオリンピックをやろうとしてたのも昭和の経済成長モデルの幻影の残骸って感じだったけど、なんと延期になった。ほんとうはやめるべきだったのかもしれない。お祭りとか箱をつくることで経済をブーストしなきゃいけないんだ、という発想自体が昭和モデルすぎた。経済は成長しなきゃいけないんだ、という思い込みももうおかしい。

 

芸能人の政治的発言についても、ちょっと今までと違うよなと思う。

海外セレブみたいに、日本のタレントが発言したり、チャリティーしたりしないのは、文化的な違い以前に、経済の都合や芸能界のビジネスの仕組みに理由があると思うから、文化人は政治発言してないと、欧米並みじゃないみたいなことを言うのは好みじゃないのだけど。

この記事 「検察庁法改正ツイッターデモ、背景は コロナ禍も影響?」(朝日新聞)

 をよんで、ここのところに納得。

(以下引用) 「かつての『政治』は、冷戦時代の感覚を引きずった左右やイデオロギーの対立の元での争い、あるいは政局や利害調整だと思われていました。しかし次第に、自分の生活に根ざした公正さや正義の感覚に従った発言をすることが、自分なりの『政治』だという人が増えてきました。そうした感覚は、音楽や芸術が求めてきた価値と通じるもので、芸能人やミュージシャンが敏感なのは当然です。彼らは『政治だ』と身構えて発信しているというより、自分の自然な感覚に従っただけでしょう」(引用以上)

 

そうそう、政治がイデオロギーを叫ぶものではなくて、自分の生活の延長になってきたってことだから、それってまさに成熟社会じゃないかなって。

 

経済成長せねば、させねば、政治はコントロールされねば、ってなってたのが、ここにきて、全員が大人、全員が参加、みんなで豊かに暮らそうよ、っていう成熟社会モデルにシフトできたらいいのになって思う。