ビジネスパーソンのための読書、仕事の作法

企業で働く管理職が、サラリーマンにとって役に立ってためになる読書のかたちとビジネスパーソンとしての生き残り術を考え、紹介します。

強い人について

強い人がいる。仕事をしていると、この人は強いな、と感じる人がいる。頭がよくて強い人はなかなかすごい。頭がよくて、強くて、感じがいい人は最強だ。

 

最近仕事で関わりを持っているKさんと話していると、ああ、この人は「強い人だなあ」と思う。とっても感じがいいし、アイディアはだいたい正解、自分でプロジェクトをどんどんすすめていくが、その方向が「関わる誰にとっても正解」という地点を目指しているのがよくわかるので、だれも彼をじゃまない。

モラル的にも正しく、ビジネスとしても正解。彼本人が面白がってプロジェクトを推し進めているのがよくわかる。とても感じのいい人なんだけど、急いですすめたいときには独特の「圧」を感じる。中途半端な発言をすると、爽やかにすっぱりと押しやられる感じ。私の中途半端な発言の数十倍、彼は先回りして考えているというわけだ。

「そのことについては、俺がいちばん考え抜いた」状態でくるので、太刀打ちできない。直感もすぐれているのだと思うが、考え抜く体力もすごくあるのだと思う。それを支える深い教養と、フィジカルな意味での体力と。

彼をみているとわたしは「政治家」を思い出す。仕事のなかでときどき国会議員の人と話す機会がある。テレビに出てくるような要職で有名な人と向き合うと、よく似た「圧」をじわっと感じる。

 

職業やいろいろな局面を通り抜けたことで、後天的に身につくものと、先天の気、いろいろあるんだろうけどこのような「強い人」であることが、リーダーには必要だな、と思う。

強さのうちわけを因数分解して考えてみたい。

フィジカル、見た目、思考、教養、速さ、ゴールの設定、ゴール提示、計算、明るさ、圧、のような要素が、うちわけとしてある。

強さが何に立脚しているかも大事。知っている営業マンで、直感力と感覚、フィジカルに自信があって思想が保守的な人がいる。よりどころがわりとひらべったい保守思想のようなやつで、立脚しているところが自分自身の深い思考ではないので、深い思考を求められる局面になると、そうそうに離脱するシーンをなんども目撃。「それが何かわかって、売るところをやればいい」と、職業的には問題がないし、正しい姿勢な気もするが、大きな仕事はできないだろうと思う。