読書を仕事に活かしてる人って?/明日の自分が確実に変わる10分読書 吉田裕子 集英社
「10分読書」 というが、小学校の朝の読書タイムのように時間を区切った読書をすすめているわけではない。
こんな人に:
そもそもビジネスに役立つはずの読書だが、読む意欲がない、読む時間もない人。
読書は気になるし本読んでるとかっこよさげだし、いろいろためになりそうだけど、コスパ悪いよねと思っている人。
効果効能:
読書のハードルを下げてくれる
読書の効能を明確に知らせてくれる=モチベーションが上がる
自分的持ち帰りポイント:
- 読書は聞く力、語彙力、客観力、想像力が身に付くということの再確認。
- フロー/ストックとエモーショナル/ロジカルの縦横軸での読書カテゴライズ。
- この本から何を得たいか、を明確化して読む、ことの効果再確認。
- 自分自身と関連づけて読む、という意識の重要性。
著者によると読書の定義はただひとつ「言葉を読むことによって自分の世界を広げること」だそう。そう言われると、読み散らかしても、自己啓発本を立ち読みしただけでも自信を持って「読書しています」と言えるというもの。→ハードル下がる。
読み切らねばならない、この本は読んでいなくてはいけない、読んでいなくては恥ずかしいなどといった、読書にありがちなねばならぬ幻想から開放してくれるところが、この本の効能の一番大きいところ。しかも、著者は東大卒の塾講師。自らも、読書によって「学ぶ力」そのものも培ったのだそう。
本書のなかで、著者はさまざまな表現や体験談で、読書がもたらす豊かさを表現する。わたしも同様に感じつつ、これまで自分の読書体験が何を私にもたらしてきたかを言語化したことはなかった。
例えば、相手の話をあるいは塾講師の話を聞き取るためにも語彙が必要であり、つまり、聞く力、理解する力、共感する力にも読書は大きく影響する、とも。コミュニケーションの入り口にさえも読書は効くというわけだ。
著者は読書のコスパの良さにも言及。たくさん読んでるし、読めてると言う人もさらっと読めば「我が意を得たり」という気持ちになるだろう。